脂質を取って健康になる!? 意識した食事で「増やしたい油」と「減らしたい油」
2017.03.02
身体に良くないイメージが強い「脂質」ですが、実は種類がたくさんあり、良いものから悪いものまでさまざまです。なかでも「オメガ3系脂肪酸」は、体への良い影響が期待できる「取りたい脂質」の一つ。今回は、そんなオメガ3系脂肪酸についてご紹介します。
脂質の種類と働きを理解して、健康効果を見極める
脂質というと美容にも健康にもマイナスのイメージがあって、できれば控えたい…と思っている方も多いかもしれません。しかし、食品に含まれる油、つまり脂質は、炭水化物やたんぱく質と並んで「三大栄養素」に含まれるほど大切なもの。敬遠するよりも脂質の種類や必要量を理解して、賢く摂取するように心がけましょう。
脂質は、大きく分けて「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。飽和脂肪酸は、肉や乳製品など動物性の食品に含まれる脂質。一方、不飽和脂肪酸は、魚類や植物性の食品に含まれている脂質。不飽和脂肪酸は、その中でオメガ3、オメガ6、オメガ9と、さらに細かく分けられます。
このうちのオメガ3とオメガ6は、人間の体の中で生成されないもの。そのため食品などから摂取する必要があり、「必須脂肪酸」と呼ばれています。
オメガ3系脂肪酸を積極的に取るべき理由って?
必須脂肪酸であるオメガ3、すなわち「オメガ3系脂肪酸」は、積極的に取らなければいけない、代表的な脂質。血液をサラサラにしたり、普段から酷使されている目の働きをスムーズにするなどの役割があります。
また、オメガ3系脂肪酸の一種であるDHAは、子どもの脳の成長にも必要。生まれたばかりの子どもの脳は約400gほどですが、7~8歳になる頃には成人の重さの約9割にまで達します。脳が一番発達するこの時期に、特に多めに取っておきたいところです。
1日1食の魚料理で、必要量をしっかり摂取
オメガ3系脂肪酸が含まれている食材は、青魚や、エゴマ油などが代表的です。しかし、多くの人はオメガ3系脂肪酸が十分な量摂取できていません。食が欧米化し、オメガ3系脂肪酸の貴重な供給源であった青魚を食べる機会が減ってしまったのも原因の一つです。
年代でも違いはありますが成人男性は1日2.0~2.4グラム、成人女性は1日1.6~2.0グラムが摂取の目安とされています。これは1日1食を魚料理にしたり、サラダのドレッシングにエゴマ油を使えば無理なく摂取できる量。ぜひ、魚やエゴマ油を毎日の食卓に取り入れてみてくださいね。
まとめ
欧米化した現代の食生活では、本来は減らしていきたい脂肪ばかり摂取してしまっています。できるだけ青魚を食卓に用意したり、ドレッシングなどに使うオイルは質の良いものを選ぶなど、意識した食生活を送ることが大切です。