体もそのうちサビていく! 正しく知っておきたい、「活性酸素」の基礎知識
2017.06.22
油断をすると必要以上に増えて、体の衰えを早めてしまう…。そんな怖い仕事をする物質「活性酸素」。年を取ると発生量が増えてしまうため、まずは「増やさない」、そして増えてしまったら「なるべく減らす」ことが大切です。
増えすぎ注意! 元気な細胞もキズつける「活性酸素」
私たちの体は、呼吸をして取り込んだ酸素をエネルギーに変えて、生命を維持しています。このとき体の中で酸素の一部が変化するのが、「活性酸素」。活性酸素は正常な量であれば、体内に入り込んだ細菌などと戦って病気の原因を取り除く役割があり、体にとって良い働きをしています。
ところが、増えすぎると健康で元気な細胞を酸化させ、ダメージを与えるようになってしまうのです。これはつまり、老化を早めてしまうということ。活性酸素が増えすぎる原因となるのは、ストレスや食べ過ぎ、飲み過ぎ、喫煙など、日常でやってしまいがちなことばかり。これが体の老けにつながるというのですから、放ってはおけません。
増えすぎてしまった活性酸素の働きを抑えるには、その量に応じた抗酸化物質が必要になります。しかし、体内でつくられる抗酸化物質の量は年齢と共に減ってしまうため、食事などをとおして外から摂り入れることが必要になるのです。
活性酸素と戦う強い味方! ビタミンCとビタミンE
抗酸化作用を期待できる栄養素としてまず挙げられるのが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCは、水溶性のビタミン。水に溶ける性質のため、体内でも細胞などの水分
が多いところで効果を発揮します。皮膚や軟骨になるたんぱく質として有名なコラーゲンを構成するアミノ酸をつくるのにも欠かせません。
ビタミンEは、脂溶性のビタミンで、油に溶ける性質があります。そのため、細胞膜の中で脂質が酸化するのを抑える役割があります。
ビタミンCは活性酸素を無害化し、ビタミンEは活性酸素の発生を抑える役割があります。この2つは、体の中でつくることのできない栄養素であるため、両方をバランスよく摂ることが大切なのです。
カラフルな野菜が強力サポート! 抗酸化成分で活性酸素にサヨナラ
そして、2種類のビタミンだけでなく、ポリフェノールやβカロテンといったカラフルな緑黄色野菜から得られる抗酸化成分もチェックしておくと良いでしょう。
ポリフェノールとは多くの植物が光合成をするときに発生するもので、さまざまな野菜に含まれています。緑茶に含まれているカテキン、大豆でおなじみのイソフラボンもポリフェノールの1種。抗酸化作用に加え、それぞれのポリフェノールに応じた効果が期待できるので、自分の体調に合わせて摂りたいところ。
βカロテンは、野菜の黄色やオレンジ色の素となっている成分で、体内で必要に応じてビタミンAへと変化します。抗酸化作用はもちろん、目の疲れにも良いとされています。ほかにも彩りが鮮やかな野菜には、さまざまな抗酸化物質が含まれているので、カラフルな食事を積極的に摂るようにしましょう。
まとめ
抗酸化物質は体内でつくられるものもありますが、加齢と共にその量は減ってしまいます。ですから外から摂り入れる栄養素がとても大切。毎日の食事だけで補うのが難しいものは、サプリメントなども上手に利用して、しっかり年齢のケアをしていきたいですね!