子どもたちの輝く未来のために。
日本初のフードバンク団体「セカンドハーベスト・ジャパン」とニュースキンのパートナーシップ

2017.07.24

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セカンドハーベスト・ジャパンによる初めての子ども食堂「Kids Café」のオープンをニュースキンが支援しました

(左)台東区 区民部 子育て・若者支援 三瓶 共洋 課長
(中央)2HJ チャールズ E. マクジルトンCEO
(右)ニュー スキン ジャパン 代表取締役社長 小林 和則

 2006年よりニュースキン ジャパンは、日本初のフードバンクである「セカンドハーベスト・ジャパン」を支援しています。「世界をよりよくするために、社会に貢献をする」という理念で共鳴し合うニュースキン ジャパンとセカンドハーベスト・ジャパン。ニュースキン ジャパンとのパートナーシップや、食料の支援を通してどんな社会を実現したいのか、同団体のCEO、マクジルトン・チャールズさんに伺いました。

すべての人に、食べ物を。「フードセーフティーネット」の構築を目指す

−−−セカンドハーベスト・ジャパンは、どんな活動をしている団体なのでしょうか?

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活動内容について語る、2HJ チャールズ E. マクジルトンCEO

 セカンドハーベスト・ジャパンは、食品メーカーや農家、個人などから、まだ食べることができるのに、外装の不具合や賞味期限が迫っているなどの理由で廃棄されてしまう食品を引き取って、児童養護施設やひとり親家庭、生活困窮者(※1)などの人たちに届ける、「フードバンク」活動をしています。私たちは日本初のフードバンク団体で、今年で設立15周年を迎えました。

−−−なぜ、日本でこの団体を設立しようと思ったのでしょうか?

 品質には問題のない食べ物が廃棄されている一方で貧困で食事ができない人もおり、その間をつなぐ支援活動が海外では行われています。日本にはたくさんの食べ物があります。セカンドハーベスト・ジャパンの設立前、日本にフードバンク団体はありませんでしたが、ほかの国よりもフードバンク構築に向いている場所だと感じていました。そんな日本で最初のフードバンク団体立ち上げに参加することは、自分自身にとっても大きなチャンスでした。

 もう一つの理由は、娘の命を救ってくれた日本への恩返しですね。私の娘は、赤ちゃんのときに心臓に疾患があったのですが、日本の医療制度のおかげで手術を受けることができました。この手術がなければ、娘は亡くなっていたかもしれません。医療制度は、日本の素晴らしいセーフティーネットの一つだと思っています。私は22歳から日本に来ていますが、さまざまなチャンスをくれた日本に何かお返しができれば、という想いもありました。

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−−−現在、セカンドハーベスト・ジャパンが力を入れていることはなんですか?

 私たちは、食べ物が必要になった人がすぐに食べ物を得られる食のセーフティーネット、つまり「フードセーフティーネット」の構築を目指しています。今この瞬間も、食べ物に困っている人が多く存在しています。そんな人々がいつでもサポートを受けられるようにするのが、私たちの活動の目的です。

 現在の目標は、2020年までに東京都内において1年間で10万人に十分な食べ物を提供できるようにすること。そのために、企業や行政、NPOと協働しながら、都内に9ヵ所あるフードパントリー(※2)の拠点を今後70ヵ所に増やしていきたいと考えています。

  • ※1現在、日本では約6人の子どものうち1人が貧困状態にあると言われており、(厚生労働省 平成25年 国民生活基礎調査の概況 より)また近年は高齢者の貧困問題も増加傾向にある。(内閣府 平成28年版 高齢社会白書 より)
  • ※22017年3月末現在。「フードパントリー」とは、食料提供を行なう拠点のこと。ちなみにニューヨークには約1,100ヵ所、シカゴには約600ヶ所、香港には約160ヵ所​の、緊急的に食料が受け取れる施設がある。
    ​セカンドハーベスト・ジャパン 2017/2/9プレスリリース)より

子どもたちのためのコミュニティースペース、「Kids Café」

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−−−そんな中で、3月28日に「Kids Café(キッズカフェ)」がオープンしました。このKids Caféには、どのような目的があるのでしょうか?

 Kids Caféは、通常の「こども食堂(※3)」のように食の支援が必要な子どもたちに食事を提供する役割だけではなく、学習支援や外国語に触れる体験・交流プログラムを実施しています。

 たとえば、私たちはフードパントリーで毎週木・土に食品を提供しているのですが(※4)、親と一緒にフードパントリーに来た子どもたちが、食品を受け取っている間にKids Caféに行き、親を待っていることができますよね。そこで、だれかと一緒に親を待つだけでなく、軽食や飲み物を提供し、ボランティアによる学習支援や他の子ども達との交流も行える場所として、ニュースキン ジャパンからの支援を受けKids Caféを運営しています。

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 近年、日本各地でこども食堂は増えていますが、そのうち大半は週1回、もしくは月に数回の稼働が限界です。Kids Caféは将来的に週5日の稼働を目指しています。さらに、コミュニティースペースとしてここをどう活用していくか、地域の人たちと一緒に考えていきたいですね。ゆくゆくは、Kids Caféが子どもたちの成長を応援するコミュニティースペースのようになり、公共の資産になればよいと思っています。

  • ※3主に経済的な事情により家庭で食事を取れない子どもに、無料もしくは安価で食事を提供し、同時に彼らが時間を過ごす場所を提供するための活動。
  • ※4取材時(2017年3月)の稼働状況。2017年7月現在は週4日(火・木・金・土)で稼働中。

「より良い社会をつくりたい」という想いから始まったパートナーシップ

−−−ニュースキン ジャパンとの連携はどのようにして始まったのでしょうか?

 当時のニュースキン ジャパン代表取締役社長が私たちのことを知り、コンタクトを取ってくれたのが出会いでした。私たちは小さい団体だったので、ニュースキン ジャパンとともに話し合いながら、どのように支援をしていくことができるかを具体的に決めていきました。単に支援する金額を決めるのではなく、「一緒に考えて一緒に活動していく」というのがニュースキン ジャパンとのパートナーシップのあり方ですね。

 パートナーシップを結んだばかりのあるとき、ニュースキン ジャパンと支援の内容を決めていく段階で「トラックが欲しい」とお願いしたのですが、当時のセカンドハーベスト・ジャパンには、スタッフのなかにドライバーがいなかったんですよ。そんな状況でトラックをいただいても活用できないことに気づき、結局自分から支援をお断りしました。そのときは、みんなが驚きましたね(笑)。

 そんな私たちの「自分ができる範囲以上の支援を求めない」姿勢をみて、ニュースキン ジャパンは私たちのことをより一層、信頼してくれたのだと思います。その後、無事ドライバーを確保できるようになると、ニュースキン ジャパンからは3台ものトラックを寄贈していただきました。

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プロジェクトをとおして、ブランドパートナーがさらに仕事に誇りをもてるように

−−−ニュースキン ジャパンと共同で行っているプロジェクトについて、教えてください。

 主に、支援が必要な子どもたちに向けて、必要なサポートを共同で行っています。近年では、児童養護施設や母子家庭に向けて、毎月7,000人の子どもたちに食料を届けるためのサポートを継続して行いながら、新たに「ハーベストセントラルキッチン」をオープンしました。ここは日本のフードバンクがオープンした初めてのキッチンで、寄付された食材から管理栄養士が中心になって考えた栄養バランスのとれた食事を大量に調理できます。このキッチンがオープンしたおかげで、お弁当や軽食などをより多くのひとり親世帯や学習支援施設に提供することができるようになりました。

−−−2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震では、どういった支援を行ったのですか?

 「Children’s Brighter Future(チルドレンズ ブライター フューチャー)~子どもたちの明るい未来を創る~」プロジェクトの一環である、「スマイル ライブラリー プラン」(※5)では、「本を通して子どもたちの笑顔をつくる」ことを目的に、被災地へ本や文房具セットを届けています。被災地にたいするこういった支援は後回しにされがちですが、未来ある子どもたちのこころへ栄養を届けることも、とても大切だと思っています。

 また同様のプロジェクトで、都内の児童養護施設の子どもたちと一緒に、東北の子どもたちにお菓子や文房具を送る活動「クリスマス ギフト プラン」(※6)も、ニュースキン ジャパンからの提案で始まりました。支援者と養護施設の子どもたちとが繋がり、一緒にプレゼントを「贈る」という取り組みです。児童養護施設の「支援する側の子どもたち」が、自分たちで支援先の子どもたちのことを考え、プレゼントを贈る経験ができる、素晴らしい取り組みだと思います。

 それから、「Kits for Kids Project(キッツ フォー キッズ プロジェクト)」として、熊本地震で被災した子どもたちを励ますため、約2,000名の児童に文房具セットを届けました。被災地へ直接届けに行ったのですが、子どもたちはみな目を輝かせてとても喜んでくれました。

 東北など、被災地へは今でも共同で継続的に支援を行っています。

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−−−ボランティアに参加しているブランドパートナーの皆さんに、どんな印象をお持ちですか?

 皆さん明るく意欲的で、エネルギーに溢れている印象ですね。フードバンクチームのドライバーなど、ほぼすべてのプロジェクトにニュースキンのブランドパートナーの方々がボランティアとして関わっています。なかには10年間ボランティアとして参加してくださっている方もいます。自分たちが関係している会社がセカンドハーベスト・ジャパンの運営に携わっているということを、誇りに思ってもらえているようで、それは私たちにとっても嬉しいことですね。

  • ※5被災地の子どもたちに「夢と希望」「明るい笑顔」を届けたいという願いから、図鑑や小説などの図書と書架、ノートやのり、色鉛筆などの文具をそろえた文房具セットを小学校に寄贈する教育支援プロジェクト。図書や書架は、各小学校から希望を募り、地元の業者に発注している。2016年で寄贈数は累計2万冊を越えている。
  • ※6昨年は、ニュースキン ジャパン社員やブランドパートナーが都内の児童養護施設を訪問し、岩手県・宮城県・福島県にある15の児童養護施設と保育園の子どもたちに700セットのプレゼントを届けている。

サポートしてくれる存在が、新しい挑戦の自信になった

−−−ニュースキンジャパンとの連携にはどのような意義があったと思いますか?

 ニュースキンジャパンのサポートがなければ、今のセカンドハーベスト・ジャパンはなかったと思います。新しいことを始めるときに、サポートしてくれる存在がいることで、前に進んでいくことができました。

−−−最後に、今後のニュースキンジャパンに期待していることを教えてください。

 私たちとニュースキンジャパンは、互いに「より良い社会をつくりたい」という想いをもっています。深い部分で通じあっているからこそ、10年以上もの間、パートナーとして良い関係を築き続けているのではないでしょうか。今後も、ニュースキンジャパンとより良い関係を保てるように、引き続き対等なパートナーシップを築いていきたいですね。

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